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離婚した妻が連帯保証人で、夫が住宅ローンを滞納

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離婚した妻が連帯保証人で、夫が住宅ローンを滞納 任意売却の事例をご紹介

女性の方から、お電話が入りました。

「別れた夫が住宅ローンを延滞している、私が連帯保証人になっているので、相談したい」

せっぱ詰まっているご様子なので、その日のうちに元のご夫婦揃って面談になります。

家を購入したときの資料一式と、最近の督促状の準備をお願いしました。

お二人は既に離婚し、元夫が家に残り、元妻が子供を連れて引越しされています。

奥様はご自身に銀行から請求督促を受け、大変憤っているうえに困惑されています。

「夫が住宅ローンを5ヶ月滞納し、銀行から保証会社の代位弁済になると言われた、私にも督促が来てどうすれば良いのか困っています」

ご主人に今日までの経緯をお聞きしました。

「失業して収入が途絶えました、その後はバイトでやりくりしています。

住宅ローンとマンション管理費、固定資産税も払っていません。

銀行から連絡もありましたが、なにも話をしていません」

さっそく住宅ローン契約書、連帯保証人申請書、最近の督促状を確認します。

市役所から来た固定資産税等の差押通知書も確認しました。数年分の固定資産税を滞納し、家には差押登記がされています。

「このまま放置すると裁判所の競売になります。奥様が連帯保証人になっているのも間違いありません。代位弁済とは何か、このまま競売になるとどうなるかご説明します」

さらに任意売却について詳しくご説明をします。ご主人は最近バイトの仕事を始め、収入はあるとのこと。

この家はファミリータイプに一人暮らししており、手放しても全く構わないとのことです。売却後は周辺のワンルームを借りて住みたい、生活もなんとかなるだろうとのことでした。

「ぜひ任意売却をしてできるだけ借金を減らしたい、固定資産税やマンション管理費が解決できるのも助かります。どうすれば良いですか」

ちょうどその日は平日で、まだ銀行が営業している時間です。事前に想定問答をアドバイスし、まずはご本人から銀行へ電話していただきます。

「今まで連絡せず申し訳ありません。任意売却したいと思っています、それについては、さくらエステートへ依頼したいと思っています」

私が電話を変わり、事情を補足説明してその場は終了しました。銀行としては、債務者が任意売却する考えであることを保証会社へ申し送ると了解を得ました。

その1ヶ月後には、保証会社が代位弁済し、窓口が変更しました。

売主宛てに保証会社から一括請求の督促状が届き、連絡のうえ保証会社の面談がセッティングされます。売主と同行し私も保証会社へ伺うことになりました。

保証会社では、売主が生活状況や家計(収支・他の借金)のヒヤリングを受けます。私は保証会社へ物件の査定書を提出し、販売の予測を話しました。

さらに固定資産税を滞納している市役所へ訪問し、担当の方に売買契約が成立したら、滞納税の差押の抹消をお願いしました。

これで、全ての債権者から任意売却の同意を得ることができました。

保証会社から売り出し価格の連絡があり販売をスタートし、10日後には価格、売却条件が適した購入者が見つかりました。

売買代金から住宅ローン返済金、売却の売主諸費用、滞納している固定資産税とマンション管理費、さらに引越し費用を割り振る計算をします。

その上でそれぞれの債権者へ、抵当権や差押登記を抹消する同意を取得する交渉を行うのです。

住宅ローンと固定資産税については、売却しても全額完済はできません。

住宅ローン保証会社と市役所へは、売主も交え残債務の返済について交渉します。

交渉の結果、この取引に関する債権者全員の了承を得ることができました。

後は売主・買主と折衝し売買取引の詳細を詰め、引越し先は近くのワンルームマンションを借りることになり、約一ヶ月後には全ての取引を完了することができました。

「こんなにスムーズに解決できるのなら、もっと早く相談すれば良かった。本当にありがとうございました」

分からないから放置するというのは、最も避けるべきでしょう。分からないことは、専門家のアドバイスを受ければ問題は解決します。